2014年9月17日水曜日

オイリュトミー療法①

こんばんは

久し振りの投稿になりました。

アントロポゾフィー看護の実践と学びを続けている千田恵子です。

今日はアントロポゾフィー医療の治療法の一つである
「オイリュトミー療法」についてお伝えしたいと思います。

例によって「地球人」といういのちを考えるヒーリング・マガジン15号から
抜粋させていただきます。

*****<地球人15号より>**********

「オイリュトミー療法」
~言葉の音の響きを動きにした療法~

言葉の音に対応する動きは、
それぞれ体の特定の器官とつながりをもっていて、
免疫力や生命力を高め、
心の領域にも働きかけます。

オイリュトミー療法とは・・・

オイリュトミー療法は運動芸術療法であり、
人間を統合的な観点からとらえるアントロポゾフィー医学における
治療法の一つとして位置づけられています。

オイリュトミーという言葉は
もともとギリシャ語で

「調和のとれた美しいリズム」

ということを意味しますが、
ここで美しいというのは、
内面と外面が一致、調和していることを指しています。

そもそも健康とは、
自然や世界と人間が調和している状態であることですが、
オイリュトミー療法は自然界のリズムや、
また川の流れや風といった自然界の動きなどを
自らの身体の動きに取り入れることで、
自然治癒力を目覚めさせ、
また体と心を本来あるべき姿、
あるべき調和の形へともっていきます。

その意味で、東洋の気功に似ているところもありますが、
オイリュトミー療法が気功などと異なるのは、
人間が語る「言葉」の音の響きを動きに現し、
それを療法の手段としていることによります。

言葉は私たちの心や魂の表現である母音と、
子音とから成り立っていますが、
それらの音は決して抽象的な文字ではありません。

オイリュトミーの創始者であるルドルフ・シュタイナーは言葉の音、
アルファベットの一つひとつを自然を創造した根源的な働きをもつ力としてとらえ
(日本の言霊の思想に近いかもしれません)
それぞれの音に内在する響きや痙性的な働きを、
身体、とくに四肢を使った働きとして現しました。

オイリュトミー療法は、
主に代謝、呼吸、循環器系の生理的、機能的な経過に
作用していきますが、
それぞれの音に対応する動きの一つひとつは、
体の特定の各器官の機能と密接なつながりをもち、
有機体における各器官のプロセスに働きかけて、
それらを活性化したり、
調整したりして、
障害のある器官プロセスを本来の健康な働きへともたらします。

またその作用は、心的、精神的な領域にも及びます。

具体的にいえば、
例えば、A(ア)という動きは、
両腕の角度を感じながら胸前から両手を大きく広げる動きですが、
心を開放して対象を受け入れるといった心の働きを助けます。

またE(エ)は四肢を交差させる動きですが、
交差の動きにより神経系を介して意識をめざめさせたり、
また交差を通して自分の身体に直接触れることで、
自己体験を強化し自分の中心を強める助けとなったりします。

また子音では、
例えば、Mという音は、日本語では「水、湖、海、液」といった言葉の響きの中にも
含まれていますが、これは波のように寄せては返すような腕の動きであり、
おもに呼吸器官に働きかけ、
例えば喘息のときなども特に吐く息を促してリラックスさせ、
体全体を調和させるように作用します。

その他、LはLife(生命作用)と深く関わり、
肝臓の機能を高め、代謝の同化作用を促進します。

またオイリュトミー療法は「人間」の言葉の表現であるため、
そこには魂や精神の働き、「自我」の働きが介在します。

ですからその作用には人間の内側からの、
つまり心と精神の側からの働きかけが強く関与しています。

<次回に続く>
**************

ということで、
お読みいただいてありがとうございます。

次回は「オイリュトミー療法の実際」について
お伝えしていきます。

昼間はまだまだ日差しが暑いですが、
朝夕は随分涼しくなってきました。

体調に気を付けてお過ごしくださいね。





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