2014年4月24日木曜日

アントロポゾフィー看護とは

セラピストの千田恵子です。

今日は私が学んでいるアントロポゾフィー看護のことをお伝えします。

ナイチンゲールの時代から看護において環境を整えることは
大変重要であるといわれていますが、環境要因としての部屋の光の質、
色、音、香り、さらに看護者自身の振る舞いなど患者さんが甘受するもの全てが
芸術的であることを、アントロポゾフィー看護ではとても重視しています。

スイスのドルナッハという町にあるゲーテアヌム(シュタイナーの拠点)の
建築物の「ヒーリング建築」として高く評価している看護理論家ジーン・ワトソンは、
アントロポゾフィーの目標は「個人が自己ヒーリングと霊的成長の意識プロセスに従事し、
病気を自己変容と意識発展の機会とみなすようになることである」と表現しています。

看護とは「看護り(みまもり)」であり、一人ひとりの患者さんをどう観察するかということにかかってきます。アントロポゾフィー看護での観察の方法は「現象学的観方」「ゲーテ=シュタイナー的観方
と称され、訓練によって看護者はより公平・中庸の立場で患者さんへのより適切な援助・看護の実践ができるようになります。

看護技術としてはナイチンゲールの時代から「身体への摩擦」「湿布」があります。
アントロポゾフィー看護での独自の身体の摩擦方法は「アインライブング」と名付けられており、
年齢や状態に合わせて、宇宙や地球や植物が持っている特定のリズムを尊重して
作られた天然成分100%の植物オイルを使い、それらのリズムを大切にしながら施術します。

また、各患者さんに合わせた植物や鉱物など自然素材を用いた湿布も
アントロポゾフィー看護にとって重要な技術です。

このように、アントロポゾフィー看護は、ナイチンゲールの看護の原点に戻り、それをいっそう深めたものであるということもできます。
                                       (「地球人 No.15」より抜粋)

ということで、少々堅苦しい内容になりました。

日本ではこのアントロポゾフィー看護はまだまだ知られていません。
2004年に長野で「アントロポゾフィー医学ゼミナール」が開催されるようになり、
それに参加した看護職の有志が2009年からアントロポゾフィー看護ゼミナールを始めました。

私はその2009年の第1回から参加して昨年2013年に5年間の学びを終えました。

今は、学んだアインライブングや湿布の施術を
「アントロポゾフィーケアーステーション メルクーア」として実践しています。

まだまだマイナーな看護ですが、看護の原点に立ち返ることができると思います。

この「国際アントロポゾフィー看護ゼミナールは今年のGWに愛知県豊田市で1週間の
第2期生の学びが始まります。

私たち1期生は更なる学びと実践を深めるために、同じ場で3泊4日の研修会があります。

その様子をお伝えしますね。

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